奈良県醤油工業協同組合

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WE LOVE SOY SAUCE.

ひしおとは

醤油・味噌のルーツ。
国のはじまりとともに
歩んできた 醤(ひしお)。

「醤(ひしお)」は、奈良に都があった時代に、古代中国を発祥とする発酵調味料から大きな影響を受けました。魚や肉、海藻など様々なものを原料とする醤(ひしお)がある中、穀物と塩で造る「穀醤(こくしょう / こくびしお)」は、現在の醤油や味噌のルーツと言われています。

平城宮跡 第一次大極殿

飛鳥時代、法令『大宝律令』(701年) が制定されました。宮中や政治の仕組み、決まりが定められています。度量衡の制度が定められると、宮内省の組織のひとつとして宮中の食事を取り扱う「大膳職(だいぜんしき / おおかしわでのつかさ)」の部署に「主醤(ひしおのつかさ)」という二人の官吏をおき、醤(ひしお)類の製造を管理し、醤(ひしお)の製造を制度化していきました。
のちに独立して「醤院(しょういん / ひしおのつかさ)」と呼ばれ、醤(ひしお)の生産や管理をしていたことが記されています。

木簡に記された
奈良時代の醤(ひしお)。

奈良時代に入ると、聖武天皇は仏教に帰依し、諸国に国分寺・国分尼寺を建立、総国分寺を東大寺とし、その本尊に昆廬舎那仏(大仏)を造立しました。
さらに光明皇后は「写経所」を設け、最大の仏教興隆事業を行うと、その厳重に精進が守られた「写経所」に従事する人々に与えられた食品に醤類があります。
中でもタンパク質補給として消費されていた穀類と、それを原料とした穀醤「(こくしょう / こくびしお)」は、写経所が作成した文書群が圧倒的に多い『正倉院文書』に極めて豊富な記録を残しています。

平城宮跡 大膳職推定地

平城京跡から出土した中に醤(ひしお)に関する木簡が多数見つかっています。平城宮大膳職推定地出土木簡(へいじょうきゅうだいぜんしきすいてちしゅつどもっかん)が、木簡として初めて重要文化財に指定されており、中でも通称『寺請木簡』とされ、総国分尼寺「法華寺」から大膳職に、御所の用料として、醤(ひしお)など調味料や食材を請求した木簡が指定第1号です。
また唯一、穀醤の醸造月日が記された『二条大路木簡』も発見されており、奈良時代は醤の充足、発達期の舞台だったことがうかがえます。

万葉集にも詠まれた醤の美味しさ。

『万葉集』は天皇から一般庶民に至るまで、様々な階級の人の歌が4,536首収載されている日本最古の和歌集です。生活に密着した食材や、調理法を詠んだ歌、また食べ方を詠んだ歌があり、当時の生活や食の貴重な史料でもあります。

その中に、穀醤(こくひしお)を詠んだ歌があります。

古代ひしお

醤酢で鯛が食べたい!

原文:『醤酢尓 蒜都伎合而 鯛願 吾尓勿所見 水ク乃煮物』

醤酢ひしほすひるきかてて 鯛願ふ
我れにな見えそ 水葱なぎあつもの

長意吉麻呂(ながのおきまろ)が、醤、酢、蒜(びる)、鯛、水葱(なぎ)のことを詠んだ歌(巻16・3829番)は、醤(ひしお)と酢が鯛の旨味を引き立ててくれ、思わず食べたくなるのに、食べられない気持ちが込められた即興歌です。

酒と塩、酢の味しか知らなかった古代の人が、万葉の時代に新しい味「醤(ひしお)」を加え、その後の日本人の味覚の基盤となっていくのです。

『なら食』研究会 横井啓子先生監修
文献を読み解き奈良時代の穀醤を再現。

食文化を研究されている『なら食』研究会の横井先生は、奈良の醤油の特異性に触れたことで、醤油のルーツとされる「穀醤」の古代の製造法について研究・試醸を続けてこられました。実に6年の歳月を費やされました。

古代ひしお 穀醤

2009年、かねてより奈良時代の「穀醤」を、現在の奈良の醤油屋が造ることは大きな意味を持つと考えておられた横井先生の想いに共感し、『なら食』研究会、奈良県工業技術センター(現・奈良県産業振興総合センター)と奈良県醤油工業協同組合によって「ひしおの会」を結成し、一般販売にむけてさらに1年の研究開発を続け、2010年の「平城遷都1300年祭」にて販売を開始いたしました。

『なら食』研究会 横井啓子 先生

昭和52年に移り住んだ奈良で「奈良の食」について独自の研究を続ける中で、世界最古の農業技術書『斉民要術(せいみんようじゅつ)』に出会い、古代の穀醤の作醤法について研究されてきた。 奈良の食文化や醤(ひしお)、醤油など、多数の講演活動も行っておられます。
2011年9月30日 第1回『醤油地域貢献賞』受賞(日本醤油協会

「古代ひしお」は、
麹菌が生きています。

奈良県醤油工業協同組合の「古代ひしお」は、麹菌が生きています。
温かい場所に置いておくと発酵が進みます。
美味しく味わっていただくため、冷蔵庫での保存をお願いしております。
冷蔵保存している場合でも、開栓時にポンッと音がすることがりますが、それは麹菌が生きている証です。

古代ひしお

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古代ひしお

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